ストレスはあらゆる基本的パフォーマンスをさげます。これは、きちんと脳研究でわかっていることです。
皆さんも経験があるんではないでしょうか?
私もあります。
会社員時代、仕事と家庭でのストレスで、たくさん悩むことがあったんです。そんなときに、会社に部長まで判が押される書類を提出したんですが、、、
何と私が押した判の位置が部長が押す場所でした!
全然、違うところに押して気づきもしないでそのまま提出してました。
そんな感じで、あらゆるパフォーマンスを下げてしまうのがストレスです。
そのストレスですが、発散にお酒を飲む方は結構いらっしゃいますよね!私もそのひとりなんですが・・・
さて、このお酒ストレス発散、そして健康にいいのでしょうか?
少量のお酒は健康にいいというのは間違い!
一昔前には、多少お酒を飲んでいる人の方が死亡率が低いとされてきました。しかし、最近の研究により飲酒によってリスクが下がるのは、虚血性心疾患、脳梗塞、2型糖尿病などの限られた疾患であり、高血圧、脂質異常症、脳出血、乳がんなどでは、飲酒量が増えるほどリスクが高まるということが明らかにされています。
ということは、飲酒によっての病気にならないリスクが下がるのは微々たるもので、逆に飲めば飲むほど病気にかかるリスクは増えるということになります。
適量以上は、飲めば飲むほど体に悪い!
「適量」についてもさまざまな議論がありますが、日本の大規模研究の結果をもとに、適量飲酒は「純アルコールで1日平均20グラム程度」と定められています。これはビール500ml缶1本分、日本酒で1合に相当します。
さて、この「適量」の飲酒量を超えると、生活習慣病(高血圧、脳卒中、脂質代謝異常、糖尿病)、がん、肝障害、メンタル疾患のリスクが大きく高まります。
また、ビールをたくさん飲むと痛風(高尿酸血症)のリスクが高まります。
厚生労働省の政策「健康日本21」の基準によると、生活習慣病のリスクを高める1日の飲酒量のラインは、アルコール40グラム、多量飲酒が60グラムと定められているので、1日500ml缶ビール3本で、「多量飲酒」にあたります。
飲酒は極めてメンタルに悪い飲み物!
飲酒は睡眠の質を悪化させ、睡眠障害の大きな原因となります。
そのため、飲酒はメンタル疾患のリスクを大きく高めます。多量飲酒者では、うつ病のリスクが3.7倍、認知症のリスクが4.6倍、自殺リスクを3倍にも高めてしまいます。
メンタル疾患を治療中の人は、「禁酒」が必須です。お酒を飲んでいる限り、ぐっすりと眠ることができず、メンタル疾患は治りにくくなります。
そもそも、「お酒でストレス発散ができる」という考えは、科学的には間違いになります。
お酒を飲むとストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌が増えます。飲む期間が長くなるにつれ、ストレス耐性が下がり、「抑うつ」の度合いも高まります。ストレスが溜まって、飲酒量が増えることは、「うつ病」に向かって、一気に突き進んでいることと同じです。
アルコールは、脳の興奮を抑える「GABA(ギャバ)」を分泌する神経を活性化します。つまり、鎮静剤を飲んでいるような効果がありますが、それは「問題の先送り」でしかなく、題を先送りすると事態は悪化して対処不能になり、逆にストレスは増える一方です。
ということで、お酒でストレス発散はしないほうがいいということになります。
お酒の正しい飲み方
では、どのようにしてお酒を飲めばいいのでしょうか?
①毎晩は飲まないようにする。
適量であっても、毎日ずっと飲み続けるのは、「極めて」よくありません。肝臓がアルコールを分解し続けて休むヒマがないので、肝機能が悪化します。
さらに、毎日の飲酒はアルコール依存症のリスクを飛躍的に高めます。1年間で、お酒を飲まない日が1日もない人は依存症を疑ったほうがいいかもしれません。
「休肝日」を週に2日以上はとるようにしましょう。
②「多量飲酒」にならないように気を付ける。
いくら休肝日を作っても、飲むたびに多量飲酒していれば意味がありません。ですから、1週間単位でいいので、飲む量に気を付けましょう。
③楽しく飲む!
これが一番大切です。
ヤケ酒と言いうことがありますが、先に書きましたが、問題を忘れるために、お酒を飲むことは問題の先送りです。後から、状態は悪くなります。
ですから、お酒はストレス発散でなく、お祝い事などの喜ばしいときに飲むことがいいです。
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